私は気になることがあると調べずにはいられない性分である。先日すごく気になるカギがあったので調べてみたら、それは「八万ロック」という名前だった。多分私の人生で一度も聞いたことのない名前だから、知らない人はたくさんいると思う。言葉で説明すると難しいけれど、自販機なんかでよく使われているカギだ。○の上部に短い縦線が交差している、りんごのような形のアレである。どうして八万ロックという名前がついたかというと、普通の住宅で使われているようなカギは、カギのパターンが最低でも1000万通り以上あるのに、八万ロックの初期のものは8万通りしかなかったからだそうだ。

なぜそんな八万ロックに興味を持ったかというと、先日自動販売機でジュースを買おうとしたとき、6歳になる息子が八万ロックを一所懸命押していたからだ。どうしてそこを一所懸命押しているのか聞いてみると、「電源がつくかなと思って」とのことだった。なるほど！確かにパソコンの電源ボタンと似ているな、このカギ。それにしてもよくみかけるこのカギ、一体何て名前なんだろうと興味が湧いた。「電源ロック」とかだったらおもしろいのに…なんて調べてみたら、初めに書いたような理由だったので、ちょっと意外でちょっと残念だった。

それにしてもよく似ているので、どちらかが先にできて、どちらかがそれを真似したんじゃないかという盗作疑惑まで出てくる。調べてみたけど、さすがにそこまではどこにも載っていなかった。…残念。

だけどそれ以来、自販機を見るたびにパソコンを思い出し、パソコンを見ては自販機を思いだしてしまうのだった。